2011.11.14 発酵道③ 健康増進のお酒

寺田さんが酒蔵を腐敗の方向に働く微生物が動かずに、発酵の方向に働く微生物が勢力を得られるよう腐心されたのが、環境(場)を高めることでした。楢崎皐月氏の考えをもとに作られた電子発生装置、炭を使った環境改善、エネルギーの高い水を利用するために選んだ「電子水」、あるいは「エリクサー」という浄活水器も導入され、「空気」「水」「環境」を整えかつ高めることに力を入れられました。原料のお米にこだわり、場を整え、酒蔵に棲息する地域に根ざした微生物の利用、労を惜しまぬ人のハーモニーでついに健康を増進するお酒、発芽玄米酒「むすひ」(写真)を開発・発売に至るのです。百薬の長ともいえる「むすひ」の味や香りは大吟醸酒の対極にあるようなものですが、この「むすひ」で健康を取り戻された人たちの口コミで今や存在感のあるお酒になっています。