2010.10.12 映画「不食の時代」

2010.10.12 映画「不食の時代」

故甲田光雄医師が数多くの難病の患者さんを少食・生菜食・断食で治された事実を白鳥哲監督がドキュメントタッチで創られた映画です。この映画には、21歳の時に「脊髄小脳変性症」という運動機能を司る小脳や脊髄が萎縮して、次第に働きを失っていく病気で、若い時期に発症すると5~10年の余命という難病にかかった森美智代(現在:鍼灸師)さんを中心に甲田医師の「いのち」観・「病気」観・「食事」観・「人生」観を浮き彫りにしていきます。森さんは甲田医師の断食・生菜食で健康を取り戻し、その後15年も1日に青汁1杯だけで元気に鍼灸師として活躍しています。森さんのほかにも何人かの難病克服者が登場しています。「食べる楽しみの無い人生なんて・・・」と思う方も、何か感じる方も兎に角見てみることをお奨めします。

2010.10.9より、東京・渋谷、アップリンク・ファクトリーにて上映中です。

健康を取り戻した森さんはその後、鍼灸師の資格をとり、甲田流食養生が難しい方々に鍼灸の立場からお役立ちをするようになります。森さんによると、私たちの体には「経絡」と呼ばれる「氣(一種の生命エネルギー)」の通り道が走っている。その要所・要所にあるのが「ツボ(経穴)」で、「経絡」の流れが悪くなると体の不調や病気が起こる。「ツボ」に鍼灸などで働きかけると流れが良くなって病気や不調が改善される。これが鍼灸治療の基本ですが、「ツボ」への働きかけ方は流儀によって違うそうだ。「ツボ」の位置を覚えたり、探したりするのは通常たやすくはできないのですが、森さんは「氣」が出入りするのが見える(半ば感じる)ようにもなっていたのだそうだ。経絡の流れとともにツボからの氣の出入りを眺めていると、まるで「ここに鍼を打って、打って」と言うように激しく上下するように氣が出入りしているツボがある。そこに鍼を刺し、施術者から氣を送り込んでやると患者さんは快方に向かうようになる。・・・(「食べること、やめました」森美智代著、マキノ出版:より)

これを読み、土地に「たんまい」をすることと、人体に鍼を打つことは考え方やその効果が似ており(相似象)、地球も生命体であるとの思いを強く抱くのです。